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WordPressバックアップが必要な理由とは?

※注意事項

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制度やサービスの内容が変わっている可能性もありますので、最新の情報をお伝えします。

データバックアップの重要性を示すイメージ。コンピュータ画面に表示されたバックアップ進行状況と、安心感を与えるシンボルとしてのロックアイコン。

失敗しない対策方法を完全解説【2025年版】

WordPressサイトを運営していて、「バックアップって本当に必要?」「どうやって設定すればいいの?」と疑問に思っていませんか?

この記事では、WordPressバックアップの重要性から具体的な設定方法まで、初心者にもわかりやすく解説します。実際にデータを失った経験を持つ筆者が、失敗しないバックアップ戦略をお伝えします。

目次

WordPressバックアップが重要な3つの理由

1. データ損失によるビジネス損害の防止

WordPressサイトには、記事コンテンツ、顧客情報、売上データなど、ビジネスにとって重要な情報が蓄積されています。これらのデータが失われると、以下のような深刻な影響が発生します:

  • 売上機会の喪失:ECサイトの場合、1日のダウンタイムで数十万円の損失
  • 顧客信頼の失墜:サービス停止による既存顧客の離脱
  • SEO順位の下落:サイトが表示されない期間の検索エンジン評価低下

2. サイバー攻撃からの迅速な復旧

近年、WordPressサイトを狙ったサイバー攻撃が急増しています。「マルウェア感染やハッキング」により、サイトが改ざんされたり、完全に使用不能になるケースも珍しくありません。

定期的なバックアップがあれば、攻撃を受けた場合でも「清潔な状態に即座に復元」できるため、被害を最小限に抑えられます。

3. システム障害・人為的ミスからの保護

  • プラグイン・テーマ更新時の不具合
  • サーバー障害によるデータ消失
  • 操作ミスによる重要データの削除
  • WordPressコア更新時の互換性問題

これらのトラブルは、どんなに注意深く運営していても完全には避けられません。バックアップは「保険」として機能し、安心してサイト運営を続けられる基盤となります。

バックアップを怠ると起こる深刻なリスク

データ完全消失による事業停止

バックアップを取っていない状態でデータを失うと、「サイトの完全再構築」が必要になります。これには以下のコストと時間がかかります:

  • 再構築費用:制作会社に依頼した場合50万円〜200万円
  • 復旧期間:1〜3ヶ月の長期間
  • 機会損失:その間の売上・集客チャンスの完全な消失

SEO評価の大幅低下

Googleはサイトの「表示速度と安定性」を重要な評価要素としています。長期間のダウンタイムは:

  • 検索順位の大幅下落
  • インデックス削除のリスク
  • ドメインオーソリティの低下
  • 競合他社への顧客流出

顧客・取引先からの信頼失墜

企業サイトやECサイトが長期間停止すると:

  • 既存顧客の他社流出
  • 新規顧客獲得の困難化
  • 取引先からの信頼度低下
  • ブランドイメージの悪化

WordPressバックアップの基本知識

バックアップの対象となるデータ

WordPressサイトをフル復元するには、以下の要素すべてをバックアップする必要があります:

1. データベース(MySQL)

  • 記事・固定ページのコンテンツ
  • ユーザー情報・コメント
  • プラグイン・テーマの設定
  • メニュー・ウィジェット設定

2. ファイル系統

  • WordPressコアファイル
  • プラグイン・テーマファイル
  • アップロードした画像・動画
  • wp-config.php(設定ファイル)

バックアップの頻度と保存期間

推奨バックアップ頻度

サイトタイプ更新頻度推奨バックアップ頻度
企業サイト月1-2回週1回
ブログサイト週2-3回毎日
ECサイト毎日1日2-3回
メディアサイト毎日毎日

保存期間の目安

  • 直近バックアップ:30世代(過去30日分)
  • 月次バックアップ:12世代(過去12ヶ月分)
  • 年次バックアップ:3-5世代(長期保存用)

バックアップの保存場所

複数箇所への分散保存が重要です:

  1. サーバー内:高速復元が可能(緊急時用)
  2. 外部クラウド:Google Drive、Dropbox、Amazon S3
  3. ローカル環境:PC・外付けHDDへの定期ダウンロード

おすすめのバックアップ方法5選

1. UpdraftPlus(最も人気)

特徴

  • 300万以上のアクティブインストール
  • 無料版でも充実した機能
  • Google Drive、Dropbox等と連携可能
  • 復元も簡単な操作で実行

料金

  • 無料版:基本機能利用可能
  • 有料版:年間70ドル〜(複数サイト対応)

おすすめ度:★★★★★

2. BackWPup

特徴

  • ドイツ製の高品質プラグイン
  • 詳細なスケジュール設定が可能
  • FTP、クラウドストレージ対応
  • データベース最適化機能付き

料金

  • 無料版:個人利用に十分
  • 有料版:年間69ユーロ〜

おすすめ度:★★★★☆

3. Jetpack Backup

特徴

  • WordPress.comが提供する公式サービス
  • リアルタイム自動バックアップ
  • ワンクリック復元機能
  • セキュリティスキャン機能も統合

料金

  • 月額3.95ドル〜

おすすめ度:★★★★☆

4. 手動バックアップ(cPanel・FTP)

特徴

  • 完全にコントロール可能
  • コストは最小限
  • 技術知識が必要
  • 忘れやすいのがデメリット

料金

  • 無料(サーバー費用のみ)

おすすめ度:★★☆☆☆

自動バックアップの設定手順

UpdraftPlusを使った設定方法

ステップ1:プラグインのインストール

  1. WordPressダッシュボードの「プラグイン」→「新規追加」
  2. 検索ボックスに「UpdraftPlus」と入力
  3. 「今すぐインストール」→「有効化」をクリック

ステップ2:基本設定の実行

  1. 「設定」→「UpdraftPlus Backups」に移動
  2. 「設定」タブをクリック
  3. バックアップスケジュールを設定:
  • ファイルの自動バックアップ:毎日
  • データベースの自動バックアップ:毎日
  • 保持する数:30

ステップ3:保存先の設定

  1. リモートストレージを選択(Google Drive推奨)
  2. 「変更を保存」をクリック
  3. Google Driveとの連携設定を完了

ステップ4:初回バックアップの実行

  1. 「現在の状態」タブに戻る
  2. 「今すぐバックアップ」をクリック
  3. 完了まで待機(サイトサイズにより5-30分)

BackWPupでの自動設定

新しいジョブの作成

  1. 「BackWPup」→「Add new job」
  2. ジョブ名を入力(例:「毎日自動バックアップ」)
  3. バックアップタイプを選択:
  • Database backup:チェック
  • File backup:チェック
  • WordPress XML export:チェック

スケジュール設定

  1. 「Schedule」タブを選択
  2. Job starts:「with WP cron」
  3. Scheduler type:「basic」
  4. 実行時間:深夜2時(アクセスが少ない時間)

バックアップの復元方法とトラブル対処法

UpdraftPlusでの復元手順

通常の復元方法

  1. ダッシュボード→「設定」→「UpdraftPlus Backups」
  2. 「既存のバックアップ」セクションで復元したい日付を選択
  3. 「復元」ボタンをクリック
  4. 復元する要素を選択:
  • プラグイン
  • テーマ
  • アップロード
  • その他
  • データベース
  1. 「復元」を実行し、完了まで待機

緊急時の復元方法(管理画面にアクセスできない場合)

  1. FTPソフトでサーバーに接続
  2. /wp-content/updraft/フォルダから最新のバックアップをダウンロード
  3. 既存ファイルをバックアップファイルで置換
  4. データベースを手動でインポート

よくあるトラブルと対処法

エラー1:「バックアップファイルが見つかりません」

原因:保存先のクラウドストレージとの接続が切れている

対処法:

  1. 保存先の再認証を実行
  2. 手動でバックアップファイルをアップロード
  3. ローカルバックアップから復元

エラー2:「復元中にタイムアウトが発生」

原因:サーバーのリソース制限や大容量ファイル

対処法:

  1. php.iniの設定値を増加(memory_limit、max_execution_time)
  2. 分割復元(データベース→ファイルの順)
  3. 深夜など負荷の少ない時間帯に実行

エラー3:「データベースエラーが発生」

原因:WordPress バージョンの違いやプラグインの互換性

対処法:

  1. WordPressコアファイルを最新版に更新
  2. プラグインを一時的に無効化
  3. テーマをデフォルトに変更後、復元実行

バックアップ運用のベストプラクティス

定期的な復元テスト

バックアップは「取っているだけ」では意味がありません。「月1回は復元テスト」を実行し、正常に復元できることを確認しましょう。

復元テストの手順:

  1. ステージング環境を用意
  2. 最新のバックアップからサイトを復元
  3. 全ページの表示確認
  4. 管理機能の動作確認
  5. 問題があれば設定を見直し

バックアップの監視・アラート設定

設定すべきアラート:

  • バックアップ実行の成功・失敗通知
  • クラウドストレージの容量不足警告
  • 古いバックアップファイルの自動削除通知

セキュリティ考慮事項

バックアップファイルの保護:

  • パスワード付きZIP圧縮
  • アクセス権限の適切な設定
  • 定期的なアクセスログの確認

よくある質問と解決方法

Q1: 無料のバックアップサービスでも十分ですか?

A: 個人ブログや小規模サイトなら無料版で十分です。ただし、以下の場合は有料版を検討してください:

  • 売上に直結するECサイト
  • 大量のデータを扱うメディアサイト
  • 復元を頻繁に行う開発環境
  • 24時間サポートが必要な業務利用

Q2: バックアップの容量はどの程度になりますか?

A: サイトの規模により大きく異なりますが、目安は以下の通りです:

  • 小規模ブログ:100MB〜500MB
  • 企業サイト:500MB〜2GB
  • ECサイト:1GB〜10GB
  • 大規模メディア:10GB〜100GB

画像・動画ファイルが容量の大部分を占めるため、不要なファイルは定期的に整理しましょう。

Q3: サーバー移転時にもバックアップを使えますか?

A: はい、活用できます。ただし、移転先サーバーの環境(PHPバージョン、データベース設定など)を事前に確認し、必要に応じて調整を行ってください。

Q4: バックアップファイルはどこに保存するのが最適ですか?

A: 3-2-1ルールに従うのがベストです:

  • 3つのコピー:オリジナル + 2つのバックアップ
  • 2つの異なる媒体:ローカルストレージ + クラウドストレージ
  • 1つは遠隔地:物理的に離れた場所(異なるデータセンター)

確実なバックアップでWordPressサイトを守る

WordPressサイトの運営において、「バックアップは絶対に欠かせない基本要素」です。データ損失によるビジネス損害は、バックアップにかかるコストの何十倍・何百倍にもなる可能性があります。

今すぐ実行すべきアクション

  1. バックアッププラグインの導入(UpdraftPlus推奨)
  2. 自動バックアップの設定(毎日実行)
  3. クラウドストレージとの連携(Google Drive等)
  4. 復元テストの実施(月1回)
  5. バックアップ監視の設定(メール通知)

長期的な運用戦略

  • 定期的なバックアップ設定の見直し
  • サーバー・プラグイン更新前の手動バックアップ
  • 災害対策を含む総合的なリスク管理
  • チーム内でのバックアップ運用ルールの共有

「まさか自分のサイトが…」と思った時には、すでに手遅れです。今この瞬間から、確実なバックアップ体制を構築し、安心してWordPressサイトを運営していきましょう。


ウェビデザインのメンテナンス / 保守管理

ウェビデザインでは、バックアップをサーバー側で自動バックアップと外部クラウドにバックアップの二重で行っておりますので万が一の時でも安心です。ホームページ制作だけでなく、バックアップを含むメンテナンス / 保守管理をセットで提供しています。

サイトの安全性に不安がある方や、もっと効率的に運営したい方は、ぜひお気軽にご相談ください。


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